ビョークという名の宇宙
それまで “変にエキセントリックな人” 程度に
認識していたビョークが
劇的に自分の精神世界に入り込んだきっかけが
(hyperballad) と (joga) のPVだった
遣る瀬無く せつなく この上なく美しい…
美しいばかりではなく 遣る瀬無く せつない…
演奏やリズムにさえも反発するような自由奔放な
メロディの斬新さ、声の表現力の凄さ
ビョークというのは唯一無二・一種一属であり
カテゴリーもジャンル分けもその存在の前には
何の意味も成さないのであり…
定時より20分遅れでスタート
イントロを経て始まった(earth intruders)
見知らぬ島に流れ着き深いジャングルを分け入って
期せずして 「儀式」 の場面に遭遇してしまったような
この音圧…体を震わす空気の揺れ
CDでは絶対に味わえない迫力
そこに孤高に響き渡るビョークの声…
土着的なリズムと温もりのあるブラスセクションが
見事に融和した最新作 「VOLTA」 の世界感を
そのまま持ち込んだような「VOLTA」 的解釈で
過去の名曲が次々と繰り出される
あの曲もこの曲も、いつもと表情を変えながら…
絶対音階で鳴り響くシンセサイザーや
コンピュータで計測された音ではなく
ずらりと並んだ管楽器セクションが紡ぎ出す
人の呼吸で作り出すある意味で不安定な音
微妙な音階や強弱のズレ
その 「か細さ・貧弱さ・暖かさ・猛々しさ・屈強さ」 と
圧倒的なリズムセクションが一体となって
会場がトランス状態になった時
ビョークは 「生贄」 のように美しかった
このような 「動」 とは対照的ながら
沈靡ながらこの上なく美しいアンサンブルを聴かせた
(joga)(desired constellation)
さらに (immature) の素晴らしさには息を呑んだ
曲の合間で 時に呟くように、時に囁くように
「ありがと」 というビョークはやはり裸足で
リズムに合わせて躍る姿は
可愛く 愛惜しく 潔い
丁度前日にPVを観たばかりの
(declarie independence) で幕を閉じるまで
ずっと鳥肌が立ちっ放しだった
この気持ちを表す巧い言葉が見つからない
例えば やっていい遊びと やってはいけない遊びがあり
そのために旅と冒険に出ることが許されていた頃
自分は幸運にもビョークと出逢えた
そしていまは何もかもが許されなくなったけど
この頭の中に染み込んだビョークが
今夜また本物のビョークを前にして
オーロラのように舞っていた
チケット代金にはユニセフへの寄付金(200円)が含まれていた
こういうことが何故か胡散臭くないビョークなのであり
01.intro
02.earth intruders
03.hunter
04.all is full of love
05.unison
06.immature
07.vertebrae by vertebrae
08.joga
09.hope
10.desired constellation
11.army of me
12.bachelorette
13.who is it
14.cover me
15.wanderlust
16.hyperballad
17.pluto
encore
18.anchor song
19.decleare independence

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